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【ひだまり図書室 Vol.1】『ちびくろ・さんぼ』

カテゴリ:ひだまり図書室
こんにちは。
社会福祉法人正富福祉会のブログ担当です。

立春を過ぎてもまだ寒さが残りますが、施設の中は皆様の笑顔で温かく賑わっています。

さて、今日から新しいブログ連載「ひだまり図書室」を始めます。
私たちの施設内にある図書コーナーから、利用者様の思い出に寄り添う懐かしい本や、心がほっとする絵本を少しずつご紹介していくシリーズです。

記念すべき第1回は、昭和の子供たちを夢中にさせた、あの一冊です。
記憶に残るあざやかな原色のコントラスト
今回ご紹介するのは、昭和43年(1968年)に発行された岩波書店版の『ちびくろ・さんぼ』です。

書誌情報
書 名: ちびくろ・さんぼ
  文: ヘレン・バンナーマン
  絵: フランク・ドビアス
  訳: 光吉 夏弥
出版社: 岩波書店
発行年: 1953年(紹介書籍は1968年の第18刷)


まず目に飛び込んでくるのは、鮮やかな朱色の背景色。その枠の中に描かれているのは、緑色の傘をさした主人公・さんぼ。

そしてさんぼの周りを囲むように走る黄色いトラたち。

表紙の赤、さんぼの黒、傘の緑、トラの黄というはっきりした色が躍動する表紙は、シンプルながらとても強い印象を残しますよね。

この装丁を見るだけで、「ああ、自分が子どものころに読んでいた『ちびくろ・さんぼ』は、まさにこれだ!」と、昔の記憶がよみがえる方も多いのではないでしょうか。
「ばた」とホットケーキの魔法
物語のクライマックス、喧嘩をしたトラたちが猛スピードで回り続け、最後には黄金色の「とろけるようなばた(バター)」になってしまうシーンは圧巻です 。

原画の力強いタッチと、光吉夏弥氏の名訳による「ばた」という不思議な響き。

お母さんがそのバターで作ってくれた、山のようなホットケーキ。

さんぼはなんとホットケーキを196枚もペロリ!

このシーンを見た子どもたちは、きっと「お腹いっぱい食べる幸せ」と「空想する楽しさ」を感じたのではないでしょうか。
心を通わせる一冊として
正富福祉会が大切にしている「普通の暮らし」の中には、こうしたおいしい記憶や懐かしい物語を誰かと分かち合う時間も含まれていると私たちは考えています。

「この表紙、懐かしいね」
「ホットケーキ、食べたくなったね」

施設にお越しの際は、ぜひいこいの森の「まこと庵」の中にあるひだまり図書室をたずねてみてください。

ページを開かずとも、『ちびくろさんぼ』の赤い表紙を眺めるだけで、温かい思い出がきっと心を満たしてくれるはずです。

次回のひだまり図書室も、どうぞお楽しみに。
(2026.2.11執筆)
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